2009年5月20日水曜日

ようこそ当事者研究の世界へ☆

午後6時から韓国の方たちを迎えて講演と交流会が始まりました。
講演のテーマは当事者研究について、2つの事例をあげて当事者研究について韓国の方たちにもっと深く知っていただくことができたら幸いです。
幻聴さんにささやかれ、自分を責めて頭をおもいっきり叩いてしまうピンクマさんは、以前は地元でその度に入院をして注射を受けて医師や看護士にお世話になり大変でした。
浦河に滞在し、ピンクマさんは仲間の中で頭を叩くことも間遠になりました。
そんなある日、向谷地さんの車の中で仲間と一緒の時にピンクマさんは頭を叩き始めました。
仲間はピンクマさんに帽子をかぶせたり、マフラーを当ててみたりするのですが効果はありません。
そこで一計、仲間の一人が脇の下をくすぐってみるとピンクマさんの脳がくすぐられたのを楽しいと変換し、頭を叩くのが止まりました。
医療の力では治らなかったものが、人とのつながり、経験のなかでやわらいだ瞬間でした。
ピンクマさんは当事者研究全国交流集会という大舞台で自分の罪業妄想について発表し、みんなに受け入れられることで病識が生まれたり、当事者研究を通じて何が人生にとって大事なのかというヒントをもらいました。
当事者研究を通じて生きる姿勢にまで変化が生まれる可能性を当事者は秘めています。
浅野さんは「母親依存の研究」をみんなの前で発表してくれました。
生まれてからつい最近まで精神的に母親と2センチの距離ですごしていた浅野さん、浦河に来てへその緒が切れて自立することができました。
以前は体感幻覚や家族関係の苦労に捕われていましたが、親が自立し、親との苦労から離れ、自分自身のわずらわしい日常の苦労が始まりました。
日常の苦労がわずらわしいと純粋な病気、体の痛みや体感幻覚に没頭したことが懐かしくなります。
それを浅野さんは病気に回復すると表現します。
そんな浅野さんの目にべてるのみんなの中で失敗や弱さにも価値を見出だし、人の評価に依存しない生き方が見えてくるようになりました。
浅野君はがんばれば報われるという一方的な見方の生き方から脱却できるように思えてきました。
以前は体感幻覚や親との苦労だけを頼りにして生きてきた浅野さん、今は体感幻覚や親に代わる大切なものを発見していきたいと思っています。
2人の事例を通して韓国の方たちの中に当事者研究への理解が生まれたらそれはこの上ない喜びです。
6月に行われる当事者研究全国交流集会に韓国からの発表のエントリーがある未来も素敵☆と妄想がふくらみます。
2人の事例に耳を傾けた後は、お茶とお菓子を囲んでめいめいが好きな所に座り交流の時を持ちました。
私もまさこちゃんと医師をされている韓国の方と片言の英語で交流しました。
お互いに新しい息吹きを感じる宝物のような時間を韓国の方々と過ごすことができました(^-^)
このような交わりを持てたことに感謝します♪ megumi

0 件のコメント: